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一般的に一つの都市と理解されることが多いシドニー大都市圏(metropolitan area)は、統計上の範囲として設定されているものであり、それ自体は自治体ではない。基礎自治体は、大都市圏内に38ある、地方行政区(LGAs: Local Goberment Areas)であり、個々の地方行政区は歴史的経緯を踏まえて、しばしば「市 City」と称する。こうした地方行政区の一つである「シドニー市 City of Sydney」は、シドニー・コウヴに面した高層ビルが集中するCBD周辺の都心だけが市域である。観光地ともなっているシドニー市庁舎「タウン・ホール」は、広域のシドニー大都市圏ではなく、この「シドニー市」の市庁舎である。ただし、この「シドニー市」の市長は、オリンピックのようなイベントの際には、儀礼上、大都市圏全体を代表ような役回りを果たすことがある。
一般的にシドニーにあると理解されている施設は、都心にあるもの以外は、「シドニー市」ではなく別の地方行政区に存在している。例えば、タロンガ動物園はモスマン、シドニー・オリンピックの主会場はオーバーン、ボンダイ・ビーチはウェーバリー、シドニー国際空港はターミナルがボタニー・ベイ市、滑走路の先端はロックデール市にある。ここでは、英語の正式名称にCityと冠する地方行政区だけを「市」と訳しているが、City ではなく、Council、Municipal Council などと称する他の地方行政区も、一般的には「市」と訳されることが多い。
シドニー大都市圏全体に関わる行政は、公共交通機関の運営、主要道の整備、交通の制御、警察、中等教育以上の教育、主要な社会資本の整備計画など、ほとんどをニューサウスウェールズ州政府が取り仕切っている。もともと州の人口の大部分がシドニー大都市圏に集中しており、州政府の行政機能も大部分がシドニー大都市圏にかかわるものになっているため、州政府から分離した大都市圏を単位とする行政体の創出には、州政府が消極的である。
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